■この記事の筆者は当院の院長です。院長プロフィールはこちらへ。公開日:2022年3月19日
更新日:2024年7月23日
更新日:2024年7月23日
【 解説 】 顔面神経麻痺
■脳血管障害(脳出血・脳梗塞等)で発症する以外の顔面神経麻痺は鍼灸で効果が期待できます。
ある時、急に飲み物をこぼしてしまった・朝、鏡をみたら顔が歪んでいた、食事してたら味が分からなくなった、このような症状が出て慌てて病院に行ったら顔面神経麻痺と診断を受けて治療を開始をして、ある程度は治ったけど完全には良くならなくてどうしようと悩んでいる方、みえませんか?
そんな方には鍼灸をオススメです。
鍼灸で改善ができたら、笑顔も自然に作れるようになるので、友人、同僚との会話、商談での印象もグッと良くなりますよ。
気になる方は続きがあるので下記を読んでも下さいね。
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そんな方には鍼灸をオススメです。
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■現代医学では
@中枢性麻痺があり、これは脳血管障害で起こります。
A末梢神経麻痺があり、ベル麻痺やハント麻痺に当たります。顔面神経麻痺の約6〜7割がベル麻痺、約2割がハント麻痺です。ベル麻痺になる原因は以前は不明でしたが近年単純ヘルペスウィルスが原因でないかと考えられています。ハント麻痺は帯状疱疹ウィルスが原因と考えられています。
B外傷や癌による神経の損傷や圧迫も原因の1つと考えられています。
これらの原因のうち特に注意して頂かなくてはいけないことは、1つ目の中枢性の麻痺です。この特徴として「呂律が回らない・右半身もしくは左半身の痺れがあるもしくは動かすことができない・おでこに皺が寄せることができる」があります。これらの症状が出た場合は命に関わりますので至急病院で診察を受けて下さい
・症状
顔面神経の作用は表情筋を動かすことの他に味覚・聴覚・唾液の分泌する作用があるので、この神経が麻痺することで以下の症状が起こり得ます。
・目が片目だけ閉じれない。
・目の周りが痙攣する。
・口が動きにくい。
などの他に、味覚の障害・涙や唾液の分泌低下・聴覚障害があります。
・治療法
現代医学では麻痺に対してはステロイドを使用して改善させることが多いです。ただしウィルスが原因のケースでは抗ウイルス薬を使用します。重症度に応じて、鼓膜経由で神経に近い鼓室にステロイド剤を投与する方法があります。
・治療経過
発症から1週間は麻痺が進行することが多くなります。ですから発症後3日以内に耳鼻咽喉科に受診し、正確な診断と治療開始が重要になります。もし1週間過ぎても進行が進み、悪化する場合はベル麻痺やウィルス性の麻痺以外の原因があります。例としてガンがあります。そのために発症してからの経過観察は必要になります。また麻痺の程度によって治癒までに時間がかかる傾向になります。軽度の麻痺で約1か月・重度な麻痺であれば1年以上かかります。
これらの原因のうち特に注意して頂かなくてはいけないことは、1つ目の中枢性の麻痺です。この特徴として「呂律が回らない・右半身もしくは左半身の痺れがあるもしくは動かすことができない・おでこに皺が寄せることができる」があります。これらの症状が出た場合は命に関わりますので至急病院で診察を受けて下さい
・症状
顔面神経の作用は表情筋を動かすことの他に味覚・聴覚・唾液の分泌する作用があるので、この神経が麻痺することで以下の症状が起こり得ます。
・目が片目だけ閉じれない。
・目の周りが痙攣する。
・口が動きにくい。
などの他に、味覚の障害・涙や唾液の分泌低下・聴覚障害があります。
・治療法
現代医学では麻痺に対してはステロイドを使用して改善させることが多いです。ただしウィルスが原因のケースでは抗ウイルス薬を使用します。重症度に応じて、鼓膜経由で神経に近い鼓室にステロイド剤を投与する方法があります。
・治療経過
発症から1週間は麻痺が進行することが多くなります。ですから発症後3日以内に耳鼻咽喉科に受診し、正確な診断と治療開始が重要になります。もし1週間過ぎても進行が進み、悪化する場合はベル麻痺やウィルス性の麻痺以外の原因があります。例としてガンがあります。そのために発症してからの経過観察は必要になります。また麻痺の程度によって治癒までに時間がかかる傾向になります。軽度の麻痺で約1か月・重度な麻痺であれば1年以上かかります。
【 参照ページ 】 ・顔面神経麻痺について|日本耳鼻咽喉科頭頸部外科 |
■東洋医学(鍼灸)では
< 原因と施術方針 >
・原因は過労・ストレス・生活環境などで内臓(肝・脾・腎など)の働きが低下したことによりエアコンから吹き出す風・扇風機から出る風・夜、外から入ってくる風など身体に影響を及ぼす物質(これを邪気と言いこの病気の場合、主に風邪)が顔の筋肉に入り込むことで、気と血の流れが悪くなり、患部に栄養が巡らないために麻痺が起こります。
・施術方針は鍼灸で内臓の働きを良くすることで外部より入る体に影響を物質を入り込まないようにします。その上で体内に影響を及ぼす物質(邪気と言い、主な原因は風邪)を取り除きます。そして患部の筋肉に鍼または灸をして血行を促進して麻痺の改善を促します。
< 治療経過 >
・個々の体力・症状の程度・顔面神経麻痺の原因により大きく変わりますが、一般的に言うと発病してから鍼灸治療の開始が早ければ早いほどそしてまめな施術をすることで早期に改善を促します。これは洋の東西で治療法は違いますが、現代医学による顔面神経麻痺の治療と同じ考え方をしていますよ。
なお発症してから時間がだいぶ経過しているケースでも鍼灸治療はできますが、治療経過は早いものに比べると完治しにくくなってしまいますが、ある程度の回復までは期待できます。
< 日常生活での注意点 >
・過労により悪化するケースが多いのでなるべく無理をしないようお願いします。過労は気血を消耗する原因になります。気血を消耗すると顔面の筋肉に栄養が与えられないので、麻痺の改善までにより一層の時間と治療回数が必要になります。
・扇風機・エアコンに当たり過ぎないようにお願いします。これらは人工的に風邪と寒邪を作ります。これらを直接患部に当たるとどうなると思いますか?風邪や寒邪の影響により顔面の血行が悪くなり、顔の筋肉に十分な栄養が行き渡らないので顔面神経麻痺の発症の原因になってしまいます。
・セルフで顔のマッサージも良いですが、マッサージのやりすぎには十分な注意をして下さい。後遺症を引き起こす恐れがあるので。
・原因は過労・ストレス・生活環境などで内臓(肝・脾・腎など)の働きが低下したことによりエアコンから吹き出す風・扇風機から出る風・夜、外から入ってくる風など身体に影響を及ぼす物質(これを邪気と言いこの病気の場合、主に風邪)が顔の筋肉に入り込むことで、気と血の流れが悪くなり、患部に栄養が巡らないために麻痺が起こります。
・施術方針は鍼灸で内臓の働きを良くすることで外部より入る体に影響を物質を入り込まないようにします。その上で体内に影響を及ぼす物質(邪気と言い、主な原因は風邪)を取り除きます。そして患部の筋肉に鍼または灸をして血行を促進して麻痺の改善を促します。
< 治療経過 >
・個々の体力・症状の程度・顔面神経麻痺の原因により大きく変わりますが、一般的に言うと発病してから鍼灸治療の開始が早ければ早いほどそしてまめな施術をすることで早期に改善を促します。これは洋の東西で治療法は違いますが、現代医学による顔面神経麻痺の治療と同じ考え方をしていますよ。
なお発症してから時間がだいぶ経過しているケースでも鍼灸治療はできますが、治療経過は早いものに比べると完治しにくくなってしまいますが、ある程度の回復までは期待できます。
< 日常生活での注意点 >
・過労により悪化するケースが多いのでなるべく無理をしないようお願いします。過労は気血を消耗する原因になります。気血を消耗すると顔面の筋肉に栄養が与えられないので、麻痺の改善までにより一層の時間と治療回数が必要になります。
・扇風機・エアコンに当たり過ぎないようにお願いします。これらは人工的に風邪と寒邪を作ります。これらを直接患部に当たるとどうなると思いますか?風邪や寒邪の影響により顔面の血行が悪くなり、顔の筋肉に十分な栄養が行き渡らないので顔面神経麻痺の発症の原因になってしまいます。
・セルフで顔のマッサージも良いですが、マッサージのやりすぎには十分な注意をして下さい。後遺症を引き起こす恐れがあるので。
< セルフケア >
・効果に個人差がありますが、せんねん灸もしくは棒灸などを用いて「翳風」というツボが良いです。もちろん軽くマッサージをして頂いてもOKです。
その他にも顔面神経麻痺に効果のありそうなツボをあげておきましたので確認しておいて下さいね。
・効果に個人差がありますが、せんねん灸もしくは棒灸などを用いて「翳風」というツボが良いです。もちろん軽くマッサージをして頂いてもOKです。
その他にも顔面神経麻痺に効果のありそうなツボをあげておきましたので確認しておいて下さいね。
〇翳風穴
翳風(えいふう)穴は三焦経のツボになります。このツボは耳の働きに深く関係します。そして解剖学的に顔面神経が出る部位になります。このツボを軽く押さえることで顔面神経に刺激を与え麻痺の改善が期待できます。
〇太衝穴
太衝(たいしょう)穴は肝経のツボになります。このツボは肝の原穴で肝の働きに深く関係します。肝の働きを改善することで肝の病(筋肉の麻痺)の症状の改善が期待できます。
〇足三里穴
足三里(あしさんり)穴とは胃経のツボで下合穴になります。このツボは気血を増やします。そして胃の経脈(胃経)は顔を循環しているのでこのツボを灸で温めると胃の経脈の循環が改善され、循環している顔の症状(麻痺)の改善が期待できます。
■症例
【 症例 女性 ]・過去に左の顔面神経麻痺にかかり、その際は病院で治療を受けていたが程度のひどい顔面神経麻痺だった為に共同運動の後遺症が残ってしまった。今回は通院する1か月前に右の顔面神経麻痺を発症。1週間ステロイド治療を終えた後に通院された。3か月で計20回施術を受けられた後、患者様から「改善されたから様子をみたい(施術の中止)」と言われるまでに回復しました。
ちなみに施術前と施術終了時の変化を記載します。
治療開始時:閉眼が半分しかできない・頬は全く動かなかった・ほうれい線が全くなかった状態。
治療終了時:閉眼はほぼできるようになった・頬が動かせるようになった・ほうれい線が薄っすら見えるようになった。
【 詳細ページ 】 ・東洋医学の考え方 |
■まとめ
・すべての顔面神経麻痺が鍼灸に適応することはありません。脳血管障害が原因で起こる顔面神経麻痺があることに注意して下さい。