■この記事の筆者は当院の院長が書きました。院長プロフィールはこちらへ。公開日:2024年4月27日

【 解説 】 皮膚の痒み (皮膚搔痒感)

痒み

■個々の体質に合わせて施術すれば皮膚の痒みを改善することが期待できますよ。


皮膚の痒みで病院で診て頂いても、アトピーではないし、じんましんでもない、他の病気も当てはまらない方、困って見えませんか?

何故なら痒みによって仕事または勉強に集中できませんからね。
そんな方におススメなので「鍼灸」ですね。

理由として
@塗り薬は合う合わないかが心配だから。
A漢方薬は生薬の加減が難しくその道に精通した先生でないと症状の悪化の恐れもあるから。
B鍼灸は漢方薬ほど難しいさじ加減は不要である程度精通していれば治療ができ、副作用の心配もほとんどないからです。

気になる方は下記の欄に詳しく書いておくので確認してくださいね。
医師 説明

■現代医学では・・・


●概念
・皮膚の痒み(皮膚掻痒感)とはアトピーや蕁麻疹・接触性皮膚炎のように皮膚が赤くなったり、発疹がでるわけではなく、ただ皮膚が痒い事を言います。皮膚掻痒感のは全身が痒い場合と局所が痒い場合に分けられます。
●原因
・全身が痒い場合
糖尿病、ガン、慢性腎不全、甲状腺障害、血液疾患等の病気があります。
・ある特定の部位だけ痒い場合
前立腺肥大、痔、カンジタ、便秘等の病気があります。

●治療法
@薬物療法
抗ヒスタミン服用すること。保湿剤を塗ること。内臓疾患からくる場合は原因の治療をすること。以上の3つになりますが、かいてしまったことによって出る発疹にはステロイドが有効です。

●日常生活で気をつけること
・入浴です
 お湯の温度は高すぎると刺激になるので控えましょう、体を洗う時擦り過ぎないようにしましょう。
・衣服
 化学繊維とウールは刺激になりやすいので注意が必要です。おすすめは木綿です。
・食べ物と飲み物
 辛いもの、味が濃いもの、熱いもの、アルコールは血行が良くなるので痒みを誘発する原因になるので控えましょう。
・室温と湿度
 外気温と比べ差がありすぎるのは痒みの刺激になりますので調整してくださいね。乾燥は大敵です。適度な湿度を維持してくださいね。
・汗
 汗も刺激になりますのでこまめに拭き取ってくださいね。
【 参考ページ 】
皮膚搔痒感|みずたに皮膚科
鍼

■鍼灸では・・・・


■原因
・主な原因としてストレス、過労、食生活習慣により内臓の働きが悪くなります。それにより体内に不要な老廃物【 瘀血(おけつ)・内風(ないふう) 】が発生してそれらの物質が皮膚に影響を与えること、もしくは栄養が不足して皮膚に栄養が与えられないと痒みが出ると考えます。
■施術方針
@肺(肺は皮膚を司るので)を正常に働かせる為には栄養が必要なので、栄養を作る為に脾胃(胃腸)の働きを高めます。

A身体に不要な物質(瘀血・内風等)を取り除きます。

B皮膚自体に鍼灸刺激を与えることで一時的に痒みを押さえることです。

■施術経過
・施術をすれば、皮膚に潤いが出てくることが多いですが、これは一時的になります。定期的な施術を続けていくことで、肌の新陳代謝を促進し丈夫な皮膚に徐々に変えていき、痒みが出にくい状態にしていきます。

・内臓からきた痒みも同様ですが、内臓の働きが改善すれば良くなってきますので、根気よく治療を受けてみて下さいね。
■セルフケア
・院長が考える皮膚掻痒感の改善が期待できるツボを3つ挙げます。
〇血海穴
血海穴
血海(けっかい)穴は脾経のツボになります。このツボは漢字の如く血を集まる場所でセルフ灸をすることで補血作用が期待できます。
〇風門穴
風門穴
風門(ふうもん)穴とは膀胱経のツボになります。このツボは風の入る場所という意味がありこのツボにセルフ灸をすることで風邪を取り除き、痒みの改善が期待できます。
〇足三里穴
足三里穴
足三里(あしさんり)穴は胃経のツボになります。このツボは重要で、気と血を増やす作用があります。痒みだけでなく養生にも重要なツボになります
【 詳細ページ 】
・東洋医学の考え方

まとめ

・皮膚掻痒感は内臓の病気からくるのと局所からくるのと2つ原因があります。
 原因が特定できる場合は原因の病気を改善すれば良くなりますが、原因が特定できない場合は抗ヒスタミンか保湿剤使います。

・鍼灸は個々の体の状態を把握した上で、個々に合う治療を提供しますので、ほとんどの痒みは適応致します。

・日常生活の注意点は現代医学も鍼灸もほぼ同じと考えていただいてもいいですが、冷たいものを食べたり飲んだりは控えていただいた方がいいですね。
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