■この記事の筆者は当院の院長が書きました。院長プロフィールはこちらへ。公開日:2023年8月28日

【 解説 】 貧血

貧血

■貧血が原因で出ている症状は意外に多いです。薬で治療する前に症状は鍼灸で改善を目指し、食生活の見直し(鉄分を多くとる)を心かげて下さい。


・貧血って言葉を聞くと若い女性に多いとか顔色が悪いなどのイメージをもつ方が多いですね。確かにそうですが、それだけではないのです。

・例えばめまい・立ち眩み、動悸・息切れ、倦怠感、頭痛、集中力の低下、耳鳴り、口内炎等は貧血が原因で起こる症状に挙げられます。
・もし検査で貧血が分かったら、まずは食生活の見直しをしましょう。赤血球やヘモグロビンを作る栄養素が不足すると作ることができません。ですからまずは栄養のある食事を取るように心掛けて下さい。それでも貧血が改善しないもしくは別の原因で貧血がある場合は投薬による治療を加えて下さい。

・以上で貧血のことを簡単にまとめましたが、もう少し詳しく知りたい方、もしくは鍼灸での治療はどう行うのか気になる方は続きを読んで下さいね。
医師 説明

■現代医学では・・・


■そもそも貧血とは・・・・
・血液は骨髄で作られます。そして全身に酸素や栄養分・ホルモンを届ける働きがあります。

・貧血とは赤血球に含まれるヘモグロビンの量が減った状態です。ヘモグロビンは血液に乗って酸素を身体の隅々まで運びます。

・だからヘモグロビンが減る貧血になると体中に栄養が運べなくなり、様々な不調が出ます。
■原因とは?
・貧血の原因は1つだけではありません。
大量の出血や出血の持続もしくは赤血球の破壊が原因で起こる赤血球やヘモグロビンの量が減ることで起こる場合もしくは栄養不足や骨髄の病気、腎臓の病気で起こる赤血球やヘモグロビンが作られないことで起こる場合の2つがあります。

■治療法とは?
・栄養不足で起こるものは、食生活の見直しと薬物(鉄製剤もしくは亜鉛製剤)を飲んで治療をします。
・病気で起こるものは、病気の原因によって治療法が変わります。例えば、生殖器の病気があり出血傾向が続く場合はまずは出血を止めた後に生殖器の病気の治療を並行して行います。

■貧血の予防
・貧血の予防は日頃より赤血球とヘモグロビンを作る為に食事で栄養素(鉄・亜鉛・葉酸・ビタミンB12等)をバランスよくとることです。
栄養素 多く含む食品例
・レバー、卵黄、あさり、しじみ、小松菜、ほうれん草、きな粉、ひじき、のり、ココア等
亜鉛 ・カキ、スルメ、牛肉、ナチュラルチーズ等
葉酸 ・のり、海藻類、大豆類、ドライマンゴー等
ビタミンB12 ・白鮭、しじみ、あさり、煮干し等
【 参考ページ 】
貧血について|あすか製薬株式会社
鍼と灸

■鍼灸では・・・・

・現代医学で言う貧血は一般的には「血虚」に当たり、ひどい場合ですと「脱血」に当たります。

・原因
・主な原因としてストレス、過労、食生活習慣により、内臓(特に脾胃)の働きが低下することで、気血の生成ができないことによる。

・外傷などによる出血量が多くなることによる。
■施術方針
・脾胃の働きを改善させることが最重要。
理由:脾胃の働きを良くすることで消化・吸収・出血を防止する力がUPします。
つまり食べたものが消化し栄養(血)が生じてそして吸収します。そして少々の外傷でも血が出にくくなります。

・症状別に適宜治療を加え、症状の改善を促します。

■施術経過
・貧血による症状の改善は症状の程度にもより、施術頻度や回数が変わりますが、改善が期待できます。

・貧血の数値が良くなるには時間がかかります。気長の治療が必要です。
■セルフケア
・院長が考える貧血の症状改善の為のセルフケアを3つ挙げてみます。お灸などで温めて下さいね。
〇足三里穴
足三里穴
足三里(あしさんり)穴は足の陽明胃経の合穴であり、養生穴として重要なツボになります。このツボをセルフケアすることで気血生成に必要な胃の働きを改善または正常に調整することが期待できます。
〇血海穴
血海穴
血海(けつかい)穴は足の太陰脾経のツボになります。このツボは「血」が集まるという意味で名前が付けられていますので、血に関係する症状、例えば「血虚・瘀血」の治療穴になる重要なツボです。
〇膈兪穴
膈兪穴
膈兪(かくゆ)穴は足の太陽膀胱経のツボで、背中にあります。このツボは「血会」と言ってこれも血海同様、血に関係する症状、例えば「血虚・瘀血」の治療穴となる重要なツボです。
【 詳細ページ 】
・東洋医学の考え方

まとめ

・貧血による症状は鍼灸で改善が期待できます。

・貧血は内臓の病気からくることもありますので、その際は病院での治療が必要になることが多いです。

・貧血の予防は食生活の見直しが大事です。バランスの良い食事を取りましょう。
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